
多くの場合花粉症を発症するのは1年のうちでおよそ3ヶ月程度。
花粉症の中でも多いスギ花粉症の場合、当院が位置する関東地方では、1月下旬から4月にかけて飛散量が多くなり、花粉症で悩む方にとって春の季節は辛い時期になります。
しかし花粉症は、季節限定でこの3ヶ月を乗り切れば良いと考えている方も多く、一部には時間をかけて減感作療法に取り組む方もいらっしゃいますが、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬を使用した対処療法を行う方がほとんどです。
全ての方に当てはまるわけではありませんが、抗アレルギー薬を使用して花粉症の薬物治療を行った際には下記のような問題点が出ます。
抗アレルギー薬には眠気を誘発するものと誘発しないものがあります。一見眠くならないタイプの薬を使えば良いと簡単に結論が出そうですが、「眠くならない薬を飲んだはずなのに、1日頭がボーとしている」、もしくは、「眠くならない薬では効果が感じられない」という方が一定数いらっしゃいます。
眠気が出るということは、集中力に影響が出て仕事の生産性が下がることはご想像の通りですが、その他にも、「夜眠くなる薬を服用したら朝起きるのが辛くなった」、「眠気が残っていて取れない」、「身体が一日中だるい」などと体の不調を訴える方もいらっしゃいます。
前項の薬を飲んだ後に起きる副作用である眠気やだるさの部分も該当しますが、抗アレルギー薬には相性があります。
どの薬を飲んでも効果がよく出る方がいる一方で、薬との相性があり効果が出ない薬があり、どの薬を飲んでいくかを選ばないといけない方もいらっしゃいます。
どの薬で効果が出るかは人によって異なるため、相性がよく症状を抑えてくれる薬を探していくことが必要になります。
また、花粉症を抑えるために服用した抗アレルギー薬によって、もともと悩みとしてあった便秘がひどくなり肌の調子が悪いという、抗アレルギー薬を服用することでの副作用のような体へのマイナスの反応がでることを訴える方もいらっしゃいます。
このような状況下では、薬により花粉症の症状を改善していくことと便秘や肌荒れ防止を両立することが難しく、どちらを優先するか考えて服用しなくてはなりません。
花粉症の症状がひどい方になると、抗アレルギー薬を飲んでも思ったように花粉症状が改善しなかったり、最初は薬が効いていたけれど、花粉量が多い日や体調がよくない日は鼻水や目の痒みなどの花粉症の症状が強く出てしまい抗アレルギー薬を飲んでも症状が治らず、辛い思いをされている方もいらっしゃいます。
対策として、点鼻・点眼薬を併用するだけでなく、強い効果が期待できるステロイド剤の内服なども併用することになりますが、そこまで強い薬を使いたくない方もいらっしゃいます。
当院の花粉症外来は抗アレルギー薬だけに頼ることなく、体内の免疫の働きを調整し、アレルギーを抑える効果がある栄養素を組み合わせた栄養療法によって花粉症の治療を行います。
当院の花粉症治療は3ヶ月我慢すれば・・・とお考えの方もいらっしゃると思いますが、その一方で、どうしてもこの憂鬱な時期を快適に乗り切る方法がないかというご相談をいただくなかで、花粉症の辛い症状を解決するために専門治療を行うようになりました。
いくつかの栄養素を組み合わせた治療法で、組み合わせることで免疫を調整し抗アレルギー作用が期待できるだけでなく、栄養素の組み合わせゆえ、眠気やだるさなどの副作用がなく、体に負担をかけない優しい治療法です。
薬だけに頼らない治療をご希望であれば、当院の花粉症外来をご検討ください。
※自費治療となります。費用は下記項目をご参照ください
花粉症で日常生活に支障をきたしている方に、当院で花粉症治療をどのようにして進めていくのかご説明します。
(1)身体が本来持つ治癒力を回復させる治療を行います。
(2)栄養療法を行います。
(3)体質改善をテーマに、症状が起こりにくい身体になる治療を行います。
(4)副作用を起すことなく、薬だけに頼らない治療を行います。
(5)大きな食事制限は行いません。
腸内には約100種類約100兆個の腸内細菌が存在していると言 われています。善玉菌と悪玉菌が絶妙なバランスをとって人間の機能維持に重要な役割を果たしております。そのため、腸内環境を改善することにより過敏になった免疫機能が調整され、併せて免疫調整作用のある栄養素を摂取します。悪玉菌優位の状態が続くと、消化したものの腐敗がすすむだけでなく、腸の粘膜で炎症が引き起こされていくため、アレルギーが起きやすくなり、花粉症の原因になったりアレルギー症状を増悪させる可能性があります。
天然の食物由来の栄養素には、抗ヒスタミン・アレルギー効果が期待できる成分があります。天然の栄養素なので、眠くなったり、だるくなるなどの副作用もありません。免疫調整作用のある栄養素に加え、抗アレルギー作用のある栄養素を組み合わせて、花粉症対策を行なっていきます。
栄養療法の効果を踏まえ、必要と考えられる患者様には、骨格アライメント治療PANセラピーを組み合わせて治療を行います。 PANセラピーは骨格アライメント異常を治し、辛い痒みや痛み症状を改善していくことができる治療ですが、血液循環や自律神経の働きが整っていくため、身体の健康レベルを高め、花粉症状が起こりにくい身体にしていくことが可能です。長期的視点に立ち、体質を改善していく治療になります。
PANセラピーを受けられる患者様には必ず骨格アライメントドック(レントゲン撮影)をお願いしております。(妊娠中の方は除きます。)
◆ 通常、①、②を同時にスタートします。
(ご症状によってはプログラム①のみスタートする患者様もいらっしゃいます。)
◆ プログラム③に関しましては、プログラム①とプログラム②の治療を行った経過により、医師と相談の上、ご選択いただきます。
骨格アライメント治療により体質改善に繋がっていくため、花粉症の症状が起きている時期に治療をスタートするよりは、発症を予防していくために発症前の早めの時期から治療していくことをお勧めしています。
■問診・血液検査
現在のご症状をお伺いし、同時に血液検査を行います。
(半年以内に血液検査を受けたことがある方は、結果をお持ち下さい。)
■診察・栄養素の処方
お出しする栄養素(医療用ニュートリション)の種類と量を選定し、内容をご説明致します。
ご症状によっては、栄養素(医療用ニュートリション)の種類・量に個人差が生じる場合もございます。
■栄養素・医療用ニュートリションの組み合わせにより、
1か月分:8,000円~20,000円程度かかります。
※ 栄養素(ニュートリション)の摂取量、種類はご症状の強さによって異なります。
Q:どのくらいの頻度で通ったらいいですか?
A:2週間に1回程度がスタンダードな間隔ですが、当院の栄養素を服用し順調に効果が出ていれば1ヶ月に1回程度でも問題ありません。
さらに詳しいQ&Aはこちらをご覧ください。
当院が花粉症治療を行うまでに至った経緯をご説明しましょう。アトピー性皮膚炎と花粉症を併発している患者様も治療することができますのでご相談下さい。
こんにちは。細野クリニック 院長 細野周作です。
当院は「体質を改善し、体に本来備わる治る力を引き出し、辛い病を原因から治していくクリニック」として開業しました。
体質改善しアトピーを治していくために開設した「アトピー外来」では、薬だけに頼らないアトピー性皮膚炎の治療で、多くの患者様から当院の治療理念にご賛同いただき治療実績を出しておりますが、アトピー外来にて治療を行っていく中で、アトピー性皮膚炎をはじめとする皮膚症状以外に、注目すべき症状の改善がありました。
それが「花粉症」の改善です。
アトピー性皮膚炎を患っている患者様には、アレルギーで悩んでいるため花粉症を併発している方が多く、特に春先になると、花粉が原因と考えられる皮膚症状の悪化とともに、くしゃみ、鼻水、目のかゆみといった、花粉症の症状を訴える患者様が非常に多くなります。
花粉症の症状に対しては、抗ヒスタミン・アレルギー薬や点眼薬・点鼻薬を処方していたのですが、当院の「体質を改善する治療」を継続するうちに、「以前より薬の効きが良くなった」というご感想を数多く頂くようになりました。
複数の患者様からお話しを伺ってみると、症状の改善には個人差があり、総合的に体質が変わってきている患者様ほど、この効果を感じていらっしゃるようです。
その後も毎年花粉症の季節になると
「昨年は花粉症だったのに今年はほとんど症状が出ない」
という患者様が増えていきました。
飛散量が多いシーズンでも症状が軽減
極めつけは2011年3月でした。この年の3月は例年と比べ、とても花粉の飛散量が多かったので、症状の悪化が懸念されていました。
しかし、その心配をよそに、体質が大きく改善してきている患者様ほど、花粉症の症状が軽減しているということがわかったのです。
当院では、これを、体質を改善していくことによって体に備わる免疫反応が整い、花粉に対してアレルギーや過敏に反応しない身体を手に入れることができたと結論付けています。
通常の花粉症治療では、抗ヒスタミン・アレルギー剤の内服に加え、点眼薬・点鼻薬などを使用し、効果が弱いときには、ステロイド剤を使用するのが一般的です。症状が治らないときは、レーザー治療など外科的なアプローチの治療をする必要が出てくることもあるでしょう。しかし、あくまで症状を緩和することが目的であり、根本的な原因を取り除くまでには至りません。
そのため、薬の薬理作用が切れると、とても不快な症状が出現し、花粉症の季節が終わるまで辛い想いをしている方も多いのではないでしょうか。
当院の「花粉症外来」は、
花粉症に特化した栄養療法でアレルギー反応を抑え花粉症の症状を改善していくだけでなく、体質改善し花粉症の症状が出にくい身体を作ることを目的としています。
現在の花粉症によって起きている症状を緩和させることはもちろんですが、長期的視点に立つと、体質改善によって毎年起こるつらい症状を起こらない身体に改善していくことが大切です。
花粉症の症状を抑えるのに、抗ヒスタミン・アレルギー薬やステロイド剤はすみやかな効果を発揮するので、「即効性」という側面ではとても優れている治療法です。漢方薬が身体に合う方は漢方薬も有効です。薬で症状をコントロールできており、日常生活に支障がなく副作用などの大きな問題がない方は、従来のアプローチで問題ないと思います。
一方で、1年中花粉症の症状に悩まされたり、 お薬が効かなかったり、眠くならないはずのお薬を服用していても1日中眠気やだるさに悩まされたりする患者様は、薬だけに頼らない方法により体質改善を行うことを視野に入れて治療されることをお勧めしています。
通常の治療で効果が出ない方や、ずっと薬を飲み続けたくないとお考えの方にこそ当院の体質改善治療が必要であると考えています。
2023年2月
院長 細野 周作