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アトピーについて
院長の医学論文が英文医学誌Cureusに掲載されました
論文の内容は下記から(英文)
Cureus (December 10, 2024)
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC11715559/pdf/cureus-0016-00000075449.pdf
論文内容概要(和訳)
<タイトル>
アトピー性皮膚炎患者における頚椎可動域と睡眠障害の関係
<研究の背景>
アトピー性皮膚炎患者は睡眠障害に悩まされることが多く、皮膚症状を悪化させる悪循環を生みます。頚椎の動きが睡眠に影響する可能性が示唆されていましたが、客観的な研究が不足していました。本研究では、頚椎可動域(ROM)と睡眠障害の関係、および炎症・アレルギーマーカーとの関連を調査しました。
<方法>
261名のアトピー性皮膚炎患者(18-60歳)を対象に、睡眠障害と掻痒感を数値評価スケールで測定し、X線による頚椎ROMの定量測定および血液検査(IgE、TARC、LDH、好酸球数、NLR)を実施しました。
<主な結果>
① 頚椎ROM高値群(≥86°)は低値群と比較して、睡眠障害スコアが低く、炎症・アレルギーマーカー値も低い
② 睡眠障害は掻痒感の強さ・年齢と正の相関、頚椎ROMと負の相関を示した
③ TARCレベルは睡眠障害と正の相関を示した
<結論>
頚椎の可動性が高いことは、アトピー性皮膚炎患者の良好な睡眠と低い炎症レベルに関連していました。頚椎へのアプローチが睡眠障害と炎症の管理に役立つ可能性がありますが、因果関係の解明には更なる研究が必要です。